液体民主主義って何をするの?

スウェーデン発祥の海賊党は、欧州諸国の地方議会で液体民主主義を掲げています。明確な定義はないようですが、これまではLiquid Feedbackという専用のソフトウェアを使って、投票を委任できる仕組みを持つネット投票を行い、政策や議員の議会での行動(条例案への賛否)を決めています。

 

参加率の大切さ

日本でもネット投票については、5人の参院議員が所属する「日本を元気にする会」が重要な法案について導入することを掲げて今年1月に結成されました。ただ、特定の政治思想を持つ政党のメンバーによるネット投票は「党内手続き」に他なりません。

 

地方議会のような範囲で限られた政治思想を持つ人々のみが参加するネット投票うとき、もとの参加者の数が少ないと意図を持つ組織(強い組織力を持つ政党や利権を得ようとする企業)に乗っ取られてしまう可能性があります。日本を元気にする会でも今回の統一地方選で公認している候補者は、ネット投票を行うことは掲げられていません。

 

乗っ取りは、政治思想を縛らずに、有権者に広く参加してもらうことで防ぐことができます。 液体民主主義では、参加者が自ら賛否の判断をする必要がなく、多様な参加レベルが認められます。しかし、十分な参加者数を確保するためには、液体民主主義で多様な参加レベルを受け入れることや、政治思想を縛らないだけでは十分ではありません。

 

それは、勧誘をする人やインセンティブが乏しいからです。そこで、参加者が賛否の判断を他の議員さんや会派に委任できるようにすること、そして勧誘の自由を謳うことで、他の議員さんや支援者にも勧誘のインセンティブが生じるようにします。

 

また、少数派の参加動機が損なわれないように、議会での行動はネット投票の多数決で決めるのではなく、ネット投票の結果に議会の結果が近くなるようにします。これは、市民と議会とのズレを補正し、代表性という側面で議決の正当性を高めることになります。

 

効果

日本の地方議会では「共産党を除くオール与党」がよくみられ、ほとんどの条例案が原案通りに可決されます。そのため、仮にネット投票で条例案が否決されて、その結果を受けて議会で反対票を投じても、それで賛否が覆る可能性はほとんどありません。

 

この仕組みの役割や狙いは、議会での行動によって議決を覆すことではなく、メディアが乏しい基礎自治体で住民に議会の情報を伝えて世論の形成を助け、その世論を議会に伝えるコミュニケーションツールを作ることです。また、参加者の発議を支援するために、様々な情報をデータベースに入れて、他の自治体との比較が可能な仕組みを作ることです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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