地方議会で直接民主主義を使うには?

住民と自治の分断

地方政治にはメディアが足りない 有権者は地方政治のことを知らない 意見も世論も生まれない だから選べない 投票に行かない 議員が誰かも知らない 住民の考えは議会に反映されない

直接民主主義の課題

特定の政治思想を持つ政党の党員だけでは多くの参加者を見込めない 参加率が低いと企業や団体に乗っ取られやすくなる 活発な問題提起や議論を期待できない

液体民主主義とは

すべての議案に直接投票するのは難しいし、面倒くさい 議案や分野によって投票権を誰かに任せられれば、気軽に参加できる それに発議権を加えたものが液体民主主義

手段の転換

直接民主主義の結果を議会に届ける若干名の地方議員(以下,会議員と表す)の表決によって議決結果に影響を与えることは難しい 結果が地方自治に反映され難い 参加意欲を維持し難い 表決ではない手段が必要 住民から議会へのフィードバックを有効にするツール ファシリテーターに転換する

さらに

何も知らなくても投票しやすい「最初の投票先」をつくる 同じ自治体の違う地域のことを知れるようにする 仕組みを利用してイノベーティブなことを

そのために

政治勢力に対して中立で有権者なら誰でも参加できる仕組み 他の議員を投票委任の対象にする 議会全体を巻き込んだゲーミフィケーション 党内手続きに留まらない開かれた液体民主主義

会議員は自治の情報を整理して参加者に提供 参加者は一般的な議案は分野別に委任、重要な議案や任意の議案は直接投票 発議されて成立した提案は他の議員に説明して議会にフィードバック

民意に近付ける表決

参加者の多数決で会議員の表決を決めると 多数派の票を増やすだけになってしまう そこで投票の結果が議会での票決の結果に近くなるように表決する

他の議員の賛否によって議会での表決が変わる 表決の傾向が固定化されず 少数派の参加動機が失われ難くなる 活性な議論を維持しやすい

地方自治にメディアをつくる

議会の情報を整理して市民に提供 数値情報の整理やインフォグラフィックスの作成 各議員・会派からの意見の聴取と公開

有権者に情報を伝える 配信やメールにアプリを使う 受動的な参加者に情報が届くようにする

有効なフィードバック

肝は住民の意思を明らかにして議会に伝えること 議員が住民の意見を意識する状態をつくる 条例案の提出には他の議員が必要 議員と住民のコミュニケーションツールを目指す

中立性によるイノベーション

他の会派や首長に世論調査を提供 他の自治体の各会派議員が参加できる遠隔視察の主催 外からの視察による批判や提案をフィードバック

広域化による分断に対応する

より狭い地域(丁目など)からの要求を請願にする 要求の公開を通じて地域間の相互理解を助ける 一部事務組合を形成する近隣自治体等との相互理解や議論を促す

非営利組織との連携

意欲的な人々との接点を相互に活用 非営利組織の告知や協力・寄附などの呼びかけ ソーシャルプロジェクトの支援

選挙や参加の動機付け

転入者や若者の最初の投票先 投票しない人が抵抗なく投票できる選択肢 わからない候補者に入れたモヤモヤの解消 「違う候補者にも入れたい」の実現 液体民主主義のなかで他の議員に投票(委任)できる

構想の関係図

ライセンス方式

会議員はコンソーシアムと契約してソリューションの使用権を取得する 会議員は使用契約によって規律される 違約金の設定によって不正や怠慢を抑止

使用権は公認や推薦と違う 思想信条等を保証するものではない 選挙応援は行われない

コンソーシアムの役割

住民が安心して参加できる中立性と信頼性の保障 構成団体・マネジメントボードの構成が重要

最小限の機能 使用権の付与と制限 参加登録事務の管理(労力の割り当て) システムの運用 テンプレートやデータベースの管理

経費

会議員は経費のため政務活動費を用いる 会議員は労力を提供する義務を負う 選挙人名簿との照合などの事務は会議員が分担して行う

基本原則

Ⅰ.有権者は誰でも無償で参加できます。 Ⅱ.参加者の自由意思及び秘密は可能な限り保護されます。 Ⅲ.利用に関して政治思想は問われません。 Ⅳ.政党や団体は参加を呼びかけることができます。 Ⅴ.会議員は異なる会派の議員と敵対しません。 Ⅵ.会議員は情報整理を通じて参加者を支援します。 Ⅶ.著作物は原則としてソースを明らかにし、再頒布を認めます。 Ⅷ.会議員はコミュニティの成果を議会にフィードバックします。

基本原則について

基本原則はオープンソースライセンスの定義の元となったDebian社会契約とフリーソフトウェアガイドラインを参考にして試作しました。

無償であること

参加が有料では多くの人の参加を見込めません。人々が金銭を支払いたくないと思うこと以外にも、決済の手続きを嫌うことや呼びかけがなされ難くなることが想定されるからです。(基本原則Ⅰ)

自由意思の擁護

参加登録手続きの分担により会議員も参加者のアカウントを知ることのできない仕組みとすることで投票の秘密を擁護します。また、自由意思による投票を擁護するため、その意義を住民に広く広告すると共に、投票の強要が強要や業務妨害の罪、なりすましが業務妨害や私文書偽造及び同行使の罪にあたることを参加者等に周知します。(基本原則Ⅱ)

参加の自由

様々な意見を持つ人々の参加によって多様な視点と有益な議論を引き出すためにも、政治思想によって参加者を拒んではいけません。(基本原則Ⅲ)

勧誘の自由

直接民主主義が企業や団体に乗っ取られてしまうおそれについて、むしろ様々な企業や非営利組織、政党などの団体が参加を呼びかけることを促すことにより、参加率の向上を狙います。(基本原則Ⅳ)

中立であること

あらゆる参加者の意思を尊重すると共に、他の議員から協力を得るためにも、会議員は他の議員と敵対してはいけません。(基本原則Ⅴ)

アドボカシーの促進

会議員は情報の整理を通じて参加者の理解と提案を支援します。統計や予算などの数値情報を活用・比較できる状態にしたり、実情を調査したり、他の自治体と政策や実情を比較できるようにします。(基本原則Ⅵ)

情報の共有

会議員は中立公正な情報の整理を担保するために、著作物について情報のソースを明らかにする必要があります。また、その著作物は原則として適当なライセンスのもとで再頒布を認めることにより、その活用を促します。(基本原則Ⅶ)

成果のフィードバック

提案や投票などの成果は、議会での表決・質問、及び請願の紹介や他の議員への説明、条例案の作成等を通じて地方自治にフィードバックします。(基本原則Ⅷ)

新しいメディア

この仕組みにはデータジャーナリズムやクラウドニュースメディアへの貢献を期待することができます。参加者の判断と提案を支援するため情報を整理する役割を担う会議員と有志の参加者がデータの入力や事実の調査を行い、その成果をクラウドニュースメディアに公開したり、再利用可能なライセンスの下で公開することによって他の報道機関により検証・活用されることを期待することができます。また、会議員が議員の立場で調査を行うことにより、クラウドニュースメディアでは難しかった情報の取得も期待することができます。

クラウドソーシング

おそらく参加者の多くは意欲的な人々ですが、地方自治には興味の対象となる論争が常に存在するとは限りません。参加型の非営利クラウドソーシングと接続することで、一意性の高いアンケート調査やデータベース・コンテンツの作成に貢献し、参加の実感を高めることができると考えられます。

オープンガバメント

この仕組みは議会からオープンガバメントを進めることであると言えます。自治体が独自の形式で公開した情報もデータを同じ形式に変換することによって、自治体間の比較や民間による活用が容易になります。また、会議員や参加者が情報を追加することによって、より活用しやすいデータベースの構築を期待することもできます。

会議員の適格性

会議員には、地元愛や地元・地方自治についての知識や貢献は要求されません。要求されるのはインタビューや情報の整理に必要なファシリテーション能力、そして基礎的なITリテラシーです。

選挙に影響を与える

コンソーシアムは選挙応援をしませんが、使用権を取得した候補者が行うべきユニークな選挙運動のテンプレートを提供します。それは選挙のあり方に影響を与え、開かれた液体民主主義を機能させる手段にもなります。

それは例えば、全ての候補者の選挙公報のカラー版の作成を依頼し、サイト上で公開したり、候補者討論会をネット上で開き、公開する方法です。いわばネット選挙運動の選挙公営を行うことで、有権者との接点を作ります。

このページについて

内容は全て構想の概略を示すものであり、組織・団体の立場を示すものではありません。

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